古事類苑>地部十五>近江國>郷
第 2 巻 1187 頁 画像表示

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ふもあり、栗太郡勢多郷橋本村の類是なり、亦郷の名を莊と心得たるもあり、野洲郡桐原莊大篠原郡の類なり、亦郷も莊も自然と同名にて、然もおなじ處に係屬せるあり、犬上郡甲良郷甲良莊法養寺村の類なり、一向郷の名も唱へうしなひて、此村には郷なしなんどいふ地もあり、何ぞ郷なき村あらんや、上古疆界を建たまひし時、村を統るに郷をもつてし、郷を統るに郡をもつてし、郡を統るに國をもつてせり、地として郷なしといふ處はなきことなり、今郷なしと稱する處は、みな郷をとなへうしなひたるなり、今亦此外私に郷と呼ところ多し、栗本郡田上郷、甲賀郡信樂郷、婢谷郷の類なり、今は一村を指さして郷といへる處もあり、村民の居ある處をさして郷中などいへるは、昔の名殘なり、しかれども古と今とは意もかはれりとみへたり、時世の沿革是のみにかぎるべからず、

〔東寺文書  禮〕
近江國甲可郡藏部墾田野地賣買券 甲可郡司解 申賣買墾田并野地立券事 合墾田貮拾壹町 野地參町〈東谷 南溝 西川 北佐遲谷竟〉 在藏部郷○○○者 右左京五條三坊戸主從五位上阿倍朝臣島麻呂墾田者〈◯中略〉 賣人從五位上阿部朝臣島麻呂〈◯中略〉 天平勝寶三年七月二十七日 主帳无位川直百島

〔集古文書  六十釋書〕
受戒僧綱牒〈近江國比叡山延暦寺〉 僧綱牒近江國師 今年受戒僧事 僧最澄年二十〈近江國志賀郡古市郷○○○産、正八位下三津首淨足戸口、同姓廣野、黒子頸、左一、左附折上一、〉 牒上、件僧以今年受戒已畢、國師承知、經於國司附國分寺僧帳、今以状下、牒到奉行、