古事類苑>歳時部十三>年始雜載>千秋萬歳>參朝廷
第 1 巻 883 頁 画像表示

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〈も、辭長ければこヽに洩しつ、〉

〔守貞漫稿  二十六〕
萬歳、千秋萬歳ノ上略也、〈◯中略〉 京坂等ニ出ル者ハ、大和州窪田箸尾ノ二村ノ農夫也、萬歳三都ニ出ル者、トモニ正ヲ大夫、副ヲ才藏ト云、大和萬歳ノ扮、大夫ハ侍烏帽子ニ、萌木染木綿ノ素袍ニ、輪中ニ橘ノ記號ヲ白ク染出シ、腰邊藍色ノ所ニ、徑リ二寸許ノ菊桐ノ記號アリ、袴同色同紋也、各一刀ヲ佩ク、才藏無定扮、蓋藍木綿長囊ヲ肩ニシテ、所得米錢ヲ納ム、大夫ノ袴モ平袴ヲ用ヒズ、カルサン或ハタチツケ袴ヲ用ユ、 江戸ニ來ル者ハ、參河ヲ第一トス、〈故ニ專ラ三河萬歳ヲ唱ス〉而テ遠江等モアリ、尾張ニモ萬歳アリ、他國ニハ不出歟、江戸ニ來ル萬歳ノ扮、大夫ハ折烏帽子ニ麻布ノ素襖ヲ着シ、大小二刀ヲ帶ル、素襖色無定、紺ヲ專トシ、記號亦無定、袴或ハクヽリ袴、又ハ常ノ袴ヲモ着ス者アリ、侍烏帽子ヲ不用コトハ、幕府無官ノ士着之、歩行ニテ登城ス、故ニ與之混ゼザル爲也、才藏ハ侍烏帽子ニ素襖ヲ着シテ無袴也、或ハ無素襖、是亦米袋ヲ携フ、此才藏多ハ總州ノ夫、年末江戸日本橋四日市ト云所ニ集ル、大夫擇之テ雇フ、是ヲ才藏市ト云、昔ハ大門通ニテ行之由、或人ノ話也、〈◯中略〉江戸ニ來ル萬歳ノ才藏ト云モノ、昔ハ下總アビコ村ノ農夫多シ、近年ハアビコノ者モアリ、或ハ大夫自國ヨリ伴ヒ來ルモアリ、〈◯中略〉三河ハ院内村ト云ニ住ス、此一村ニハ他村婚ヲ結バズ、小坂井ニツヾク、故ニ小坂井トモ云、

參朝廷
〔後水尾院當時年中行事  上正月〕
四日、〈◯中略〉舊院のはじめ後陽成院の比迄は、今日千秋萬歳參れど、正親町院御事の後は、御忌月なれば參らず、されば舊院御代の間中絶によりて、彼者の子孫共のゆくへをしらずなり行く、今はまゐらず、 五日、〈◯中略〉今日は櫻町の千秋萬歳參る、清凉殿の西面に御座をかまへて御覽あり、三さかなにて一獻まゐる、女中とほりて後、議定所にて、内々の男衆御とほしあり、勾當酌にて伊豫さかな也、舊院の宮内卿かたりしは、もとは四日に參る、千秋萬歳はけふのごとく清凉殿の西面にて御覽あり、五日のは、南方のあさかれひにて御覽あり、男衆も南