本データベースの構想が立ち上がる数年前、既に国文学研究資料館から発信されていた蔵書印データベースがあったことから、まず記しておきたい。
 文部科学省科学研究費補助金基盤研究(S)「国際コラボレーションによる日本文学研究資料情報の組織化と発信」(研究期間:2001年度〜2005年度、研究代表者:安永尚志)の成果の一部として、2006年5月より「蔵書印データベース」が試験的に公開されていた。三村清三郎・横尾勇之助編『蔵書印譜(正・続)』 (1915、1932)、丸山季夫・安藤菊二編『蔵書名印譜(第1輯〜第4輯)』(1952)を中心に、713点の蔵書印文と印影、印主情報419人分を搭載し、人名と印文から印影・印主情報を一覧できるというのが、その基本システムであった。

 その後、国文学研究資料館研究プロジェクト(応用的研究) 「日本文学関連電子資料の構成・利用の研究」(研究期間:2008年度〜2010年度、研究代表者:古瀬蔵)が始動し、“試験的な公開実績はあるが未知数の新機軸データベース”の1つとして、新・蔵書印データベースの構想を立ち上げ、プロジェクト推進の一翼を担った。
 本データベースは、当館所蔵の和古書目録を参照した印文情報を元に、原本にあたって蔵印情報を更新しつつ印影を蓄積、さらに他館所蔵資料の蔵書印情報や、数種の蔵書印譜から蔵書印を採録する等して、多様かつ多彩な情報を提供することにより、知識ベースとしての蔵書印データベースを目指すものである。これら新たな構想に基づくデータ採取と情報の集積、ひも付け作業、そして、システム構築に向けた試みを重ねてきた成果の一端を、ここに公開する。データ項目の詳細やデータ採取の方針等については、別途、「使い方」「凡例」をご参照いただきたい。
(青田寿美)

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