【北海道松前郡福島町宮歌村文書】
識別記号 ac1994201
資料記号 F9401
標題 北海道松前郡福島町宮歌村文書
年代 1656年~1889年
主年代 江戸
年代注記 1656(明暦2)年-1889(明治22)年、主として1738(元文3)年-1877(明治10)年頃
記述レベル fonds
書架延長/数量 /4点
物的状態注記 マイクロフィルム;4リール コマ数不明 13冊 104点
出所・作成 宮歌八幡神社
履歴 宮歌村は、渡島半島の西南、津軽海峡の沿岸にあり、村内を宮歌川が東流し海岸沿いに松前城下と箱(函)館を結ぶ往還が通じていた。現在は228号線がこれに代っている。 近世の移住によって成立した村と思われ、伝承によれば、1626(寛永3)年、津軽鰺ヶ沢の漁民が転住したことに始まる。1635(寛永12)年、藩主一族松前八左衛門の知行地となり、同家が幕臣となったのちもその宰領の下にあり、1807(文化4)年の幕府直轄まで続いた。もっとも松前藩領は検地がなされず、村高を定めていなかったので、貢納は主に数の子・蕨・椎茸・昆布のほか江戸への仲間2人分の夫役であった。幕府直轄中の1809(文化6)年では、戸口が89軒、359人となっている(『村鑑下組帳』、松前町所蔵)。1821(文政4)年、松前藩の復領によって再び同藩領となり明治維新を迎える。この間、東隣の白符村と、澗内川河口の根祭崎の帰属をめぐって、1739(元文4)年ころから村境争論が起り、1877(明治10)年頃まで続き、この文書群が今日まで保存される契機となった。また同村は江差海岸の大茂内村(現、爾志郡内)、九艘川村(桧山郡江差町)に枝村を持っていた。 明治維新後、松前藩は館藩と改称し引き続き同村を管轄した。1869(明治2)年の北海道国郡制定によって渡島国福島郡に属した。版籍奉還後、弘前県・青森県管轄を経て、1872年より開拓使の管轄となり、大小区制の下では1874(明治7)年、渡島国第七大区、1876年には北海道第十二大区第一小区に属した。1881(明治14)年、津軽・福島両郡が合併、管轄も函館県を経て、1886(明治19)年、北海道庁管内となった。同村は、当初、吉岡・礼髭村とともに3か村の戸長役場を置いていたが、1906(明治39)年、3か村は合併し北海道二級町村制を施行して吉岡村となった。1955年、福島・吉岡両村は合併し、同地域は福島町字宮歌となって現在に至っている。
(関係地)蝦夷松前宮歌村‐北海道渡島国福島郡宮歌村‐松前郡宮歌村‐福島町宮歌[現在]
(主題)―
(役職等)―
伝来 宮歌八幡神社。同文書は近世での保存管理は明らかではないが、町村合併後、宮歌村の共有文書として宮歌八幡神社において管理されてきた。現在は福島町教育委員会に寄託されている。1990年、北海道立文書館が同文書のすべてをマイクロフィルムによって撮影したが、複製フィルムが福島町に寄贈されていたので、これをさらに当館で借用し、1994年、複製フィルムと紙焼本を作製した。
入手源 福島町所蔵のマイクロフィルムを複製。
範囲と内容 この文書群の保存の契機には、白符村との村境争論の発生が深い関係があったと思われ、その内容も争論にかかる往復文書のほか、村境の論拠となる同村の由緒関係、松前八左衛門家との関係などが、主たるものとなっている。このほか同村および遠隔の枝村である大茂内村などの経営関係、八幡神社関係、宗門改、地券などがある。 (1)村政一般・問屋関係では、「宮野哥村永々書留写帳綴」「永代之記録」「村方日要、御触書扣覚」「御用状留帳」「破船届」など、(2)松前藩への上納・夫役では、「献金人別書上」「御用物御用状継送扣留」など、(3)戸籍・救恤では、「宗門御改書上」「極難之者調子書上帳下書」「宮歌村戸籍総計」「御拝米貸付帳」など、(4)知行主松前家との関係では、「諸役上納達」「御屋敷御奉公人永代廻勤帳」、(5)白符村村境争論では「当村間内之沢浜場下書之扣」「論地ニ付申上書」「当村白符村境論一件」、(6)大茂内村・九艘川村の枝村関係では願書、その他、(7)土地関係では「沽券証文一札之事」「永代売渡確証之事」「民有ニ属スヘキ山林原野箇所調追加書上帳」、地券、(8)宮歌八幡神社関係では連歌、「御宮御宝物改帳」「八幡宮本社拝殿再建寄進帳」「寄付帳」などである。
評価選別等スケジュール
追加受入情報
整理方法
利用条件
使用条件
使用言語 Japanese
物的特徴及び技術要件
検索手段 マイクロ収集史料目録
原本の所在 福島町教育委員会に寄託。所蔵機関での名称は「宮歌村文書」。
利用可能な代替方式 北海道立文書館が全文書をマイクロ撮影(当館所蔵のものと同じ)。
関連資料 開拓使函館支庁会計課「租税ニ関スル件」(北海道立文書館所蔵簿書1834号)
出版物 福島町町史編集室編『福島町史』第1巻史料編(福島町、1993年)にほぼ全文書が翻刻されている。『史料館報』62号に概略が掲載されている。
注記
収蔵名称 国文学研究資料館(歴史資料)

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