(口ウ・一オ) つて、取次をたのミ候所、今日規式の御料理、なにがよか ろと相談さいちう、ぼんごめ・ぼんまめ・ぼんごぼう、つ ミたで・つミまめ・つミさんせう、京の生鱈・なうなま・ まなかつを、煮ても(一ウ下)焼ても喰れぬものハ、ごとく 鉄きう・かなくまどうじ、中にもとうじのらせうもんハ、 茨木童子がうでぐり五合つかんでおむしやるかの頼光の、 ひざもと(二オ下)去ず、ふな・きんかん・しいたけ・さ だみつ、ごだんハそばきり・そうめん・うどんなんどが よろしからんと、献立さいちうゆへ、私すぐに申上ます。 殿 ホヽヲ、できた+。その早口のほうびとして、田一 反に茶一斤、田二反に茶二斤、田三反に茶三斤、田四反に 茶四斤、田五反に茶五斤、田六反に茶六斤、田七反に茶七 斤、田八反に茶八斤、田九反に茶九斤、田十反に茶十斤と らするぞ△豆 ハツア、ありがたい仕合ト@さつそく宿へ|立かへれば、@女房 御かぞうのやうすを承ハりました。おめでたう存ます。 此歓びついでに、ねだりたいものがござりますが△豆 な んなりといふたり+△女 ほしひものハ、繻子緋じゆす ・すゞしゆちんの帯に、こんぎやくざおりの黒小袖、菊桐 きくきり三菊桐、合せてきくきり六菊桐の紋を付て、拵て 下さりませ△ やすい事+。拵てやらうハさ△むすこ
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